医療報酬や介護報酬の減算、理学療法士の供給過多など、理学療法士をとりまく環境は良くなっているとは言えません。
私が勤務していた病院に、理学療法士を辞めて別の業界に転職した後輩がいます。先日、話す機会があったのですが「理学療法士をやめてよかった」と話されていました。
この記事では、理学療法士を実際にやめた体験談、辞めた後の仕事を解説します。
理学療法士の転職体験談~後輩Aさんの場合~
Aさんのプロフィール
- 女性(独身)
- 20代後半
- 維持期病院(私の後輩)→回復期病院→ホットヨガのインストラクター
Aさんは私が維持期病院に勤めていたとき、1年後に新卒として入職されました。かわいらしい容姿が特徴で、仕事も熱心に取り組まれていました。
その維持期病院は認知症の寝たきり患者さんが多く、起立訓練やベッドサイドでの関節可動域訓練ばかり。当時、Aさんは「もっと経験を積みたい。学びたい。」という不満があったようで、県外の回復期病院に転職しました。
ところが、その回復期病院はとんでもないブラック病院だったようです。
- パソコンの打ち込みは先輩が終わるまで待たされる
- 週に2回の勉強会は強制参加
- 療法士の数が多く、グループ間の仲が悪い
- 先輩の男性療法士からいやがらせを受ける
リハビリが終わるとパソコンに記録を打ち込みますが、先輩PTが打ち終わるまでほぼ毎日1時間はサービス残業していたそうです。
20~30代の療法士が多く、20代前半のAさんは恋愛対象の的となり、しょっちゅう飲み会に誘われました。誘いを断ると仕事中に怒鳴られたり、いやがらせのターゲットになったそうです。
理学療法士は将来性がない?理学療法士を辞める人が多い
結局、Aさんは1年で回復期病院を辞め、ホットヨガのインストラクターに転職しました。なぜ理学療法士にならなかったかというと「リハビリ科の人間関係が面倒になった」とのことでした。
回復期病院は50人以上のセラピストが在籍する病院もあり、人間関係の構築に悩む方も多いです。役職のポストは埋まっており、このまま理学療法士を続けても将来性がないと思いますよね。
ホットヨガのインストラクターになったAさんは少し給料が下がったものの「人間関係で悩むことがなくなった」と話されていました。
辞めた後は?理学療法士の資格を活かせる仕事
Aさんは現在もホットヨガのインストラクターで活躍されています。理学療法士の資格を活かせば、以下のような仕事にも就くことができます。
- ヨガやジムのインストラクター
- 福祉用具の販売員
- 医療器具のメーカー
- 医療系のWebライター
インストラクターや福祉用具の販売員は募集が多いので、求人案内を探せばすぐに就職できる可能性が高いです。病院や介護施設よりも給料が高い求人もあるので、理学療法士の資格を活かして、高収入な仕事への転職も目指せます。