理学療法士

理学療法士の転職で楽な職場・楽そうな条件を探すコツを解説!

理学療法士が楽に働ける職場
  • 今の仕事がきつい・休みが少ないのが悩み
  • 理学療法士が楽に働ける職場に転職したい
  • 求人票や見学でチェックするべきポイントを知りたい

理学療法士が働くことのできる職場はさまざまですが、同じ給料でも「1日中働き続けるきつい職場」と「のんびり働ける楽な職場」があります。

 

どうせ働くなら、肉体労働が少なくストレスを感じない楽な職場で働きたいですよね。この記事では、理学療法士の楽な職場・条件の探し方を解説します。

「毎日の仕事がきつい」という方はぜひ最後まで読んでくださいね。

関連記事:【現状と課題】これからの理学療法士に求められること・今できること

理学療法士の転職で楽な職場・楽そうな条件とは?

楽な職場とは公休や就業時間の少ない福利厚生、職場の雰囲気、上司や同僚の人間関係などが関係します。

では、具体的にどのような職場が「楽だな」と感じるのか解説します。

【理学療法士の転職で楽な職場①】公休数が多い・勤務時間が短い

年間の公休数が多い職場は楽な職場です。正社員なら月額ベースで給料が支給されるので、同じ給料でも公休数が多いほど、働く時間が時間が少なくなります。

働く時間が短いとプライベートの時間をゆっくり過ごせるので、「楽な職場だな」と感じますよね。

 

土日祝・正月休暇・夏季休暇を入れると、年間の公休日数は125日程度になります。かなり楽な職場でしょう。

一方、年間休日数の最低ライン(8時間勤務)は、105日です。年間20日も公休が少ないので、ずっと仕事をしているような感じですよね…

 

なお、1日7時間勤務の場合は、年間休日数の最低ラインは67日になります。ほどんど仕事ですよね…

土曜日が午前中診療のクリニックではよくある公休数なので、注意が必要です。

【理学療法士の転職で楽な職場②】残業が少ない

残業が少なく、定時で帰れる職場は楽だと感じますよね。

リハビリ界隈は「サービス残業は当たり前」という風潮がいまだに残っています。

私が勤めていた病院も「患者のためなら自己研鑽は必要不可欠」という謎の理由のもと、書類業務や研修会などはすべてサービス残業でした。

(病院は4年間勤めましたが、残業申請をしたことは1度もありません…笑)

 

また、理学療法士で多いのが就業前の「前残業の多さ」です。就業時間よりも早く出社してリハビリ室の掃除や物療機器のセッティングなどしていませんか?

 

リハビリ室の準備も仕事の一部なので、本来なら就業時間内にする仕事です。「就業時間=リハビリができる状態」という理屈で、前残業を強制する職場も少なくありません。

【理学療法士の転職で楽な職場③】PT・OT・STの数が少ない

仲のいいPT・OT・STが同じ職場にいると、仕事が楽しくなりますよね。しかし、嫌いな上司・同僚・後輩が1人でもいると「あいつに会いたくないな…」と仕事に行きたくなくなりますよね。

 

PT・OT・STの数が多い職場ほど、自分とは気が合わない人に出会う確率が高くなるので、人間関係で悩む可能性が高くなります。

 

また、PT・OT・STの数が多いと派閥(グループ)が分かれてしまい、派閥同士でのマウントの取り合いが起きてしまいます。

【理学療法士の転職で楽な職場④】1日のノルマ・仕事量が少ない

病院勤務だと1日で取得するべき単位数が決められていますよね。ノルマとなる単位を達成できないと上司から怒られたり、「あいつは仕事ができない」と噂になってしまいます。

 

また、書類業務をどこまでやらされるのかも重要です。計画書やレセプト、請求や報告書など理学療法士がするべき書類業務はたくさんあります。

 

自分の担当患者・利用者分の書類業務ならまだしも、請求業務や患者全体のレセプトなどを頼まれると、書類業務が残業になり、家に帰れませんよね。

【理学療法士の転職で楽な職場⑤】休憩できる時間が長い

あなたの職場の休憩時間は何分ありますか?

一般的な職場の昼休憩は60分が多いでしょう。私が以前勤めていた職場は、休憩時間が45分だったので、休んだ気がしませんでした。

 

たった15分の違いですが、コンビニに弁当を買いに行く時間や仮眠をとる時間がないので、昼食を食べるだけで休憩が終わるのでかなりきつい思いをしました。

 

もっと悪質な職場だと、休憩時間にまで仕事が入り、まともに休憩できない職場もあるでしょう。「ランチミーティング」という名のもと、会議をしながら食事をする職場もあります。

まともに休めませんよね…

【理学療法士の転職で楽な職場⑥】勉強会・研修会の強制参加がない

規模の大きな病院は、院内研修やリハビリ科での研修が頻繁に開催されます。「自由参加」となっているにもかかわらず、半強制的に出席させられる職場はきついですよね。

 

勉強会・研修会はサービス残業扱いの場合が多く、本当にやる気がなくなってしまいます。

勉強会・研修会のない定時で帰れる職場は楽というか、時間単位で働いている労働者として当たり前の権利ですよね。

【理学療法士の転職で楽な職場⑦】規則が緩い・自由に過ごせる

理学療法士は医療系の仕事なので、服装が厳しい職種です。髪は明るく染めれないし、服装も決まっています。

介護や個人のクリニックは服装の規則が緩いので、楽に働けます。

 

また、副業がOKなのかも重要です。副業NGという職場は多く、副業が見つかってしまうと何らかの処分を受ける可能性があります。

 

就業規則はそれほど法的な効力が弱いので、公務員を除いて副業禁止なんてできないんですけどね…

【理学療法士の転職で楽な職場⑧】人間関係が良好

理学療法士に関わらず、人間関係が良好な職場は楽に働けます。あなたの職場には、人間関以下のような人はいませんか?

  • リハビリについてマウントをとってくる人
  • 口うるさい上司
  • かまってちゃんの同僚・後輩
  • あまりにも仕事ができない人

 

人間関係は日々変化するので、実際に仕事をしてみないとわかりません。自分より後に入社した人が人間関係が構築できない人かもしれませんし。

「人間関係の良い職場」といってもなかなか難しいので、上司ガチャ・同僚ガチャは避けられないです。

【理学療法士の転職で楽な職場⑨】飲み会・院外活動が少ない

楽な職場は、仕事とプライベートはっきり分かれています。業務時間外に飲み会や院内の部活など、仕事と同じような活動はしたくないですよね。

 

なぜプライベートな時間に、職場の人に会って気を遣わないといけないのでしょうか。

職場の上司や同僚は友達ではなく、仕事で繋がっている人間関係です。仕事以外での交流が必要な職場は楽とはいえませんね。

理学療法士が楽な職場に転職するための求人票のポイント

転職活動をしているなら、仕事に就く前に楽な職場かどうかチェックしておきたいですよね。求人票を見れば、楽な職場もしくはブラック企業を見極めることができます。

楽な職場に転職するための求人票を見るポイントを解説します。

年中募集していないかチェック

どの時期に見ても求人票を出している病院・施設ってありますよね。

「慢性的に人手が不足している=何らかの問題で人材が定着していない」という職場なので、避けた方がいいでしょう。

大半は給料が低い・公休数が少ない・勤務時間が長いという理由ですが、社内の雰囲気が悪く、すぐに理学療法士が辞めてしまう職場もあります。

 

こまめに求人票をチェックして、「この病院はいつも募集しているな」と判断できるようになりましょう。

公休数・勤務時間をチェック

給料が高い求人でも、公休数が少ない・勤務時間が長い職場は避けましょう。

時給換算するとそれほど給料は高くないので、自分の時間を長い拘束されている対価として、高い給料が出ているだけです。

 

プライベートな時間が短いと、満足のいく生活は送れません。

公休数は年間120日程度、勤務時間は7.5~8時間の求人を選んでください。

平均残業時間・みなし残業時間をチェック

求人票には「平均残業時間」という項目が記載されています。月ごとの平均残業時間が記載されているので、10時間を超える職場は控えましょう。

 

残業が多いほど給料は増えますが、プライベートな時間が減り、仕事の行き帰りを繰り返す生活になってしまいます。

残業時間が長いと過労死のリスクが高いことは厚生労働省も発表しており、とても「楽な職場だな」とは思えません。

残業代が欲しくても、できる限り残業が少ない職場を選びましょう。

 

残業で注意しておきたいのが「みなし残業」という悪しき習慣です。

みなし残業とは、残業代が含まれた給料が提示されていることで、残業をしても求人票通りの給料しかもらえません。

 

求人票に「2時間のみなし残業を含む」と書かれていると、就業時間が2時間伸びることになるのでかなりブラックな会社といえます。

「みなし残業」という言葉が入った会社は避けましょうね。

理学療法士が楽な職場に転職するための面接・見学のポイント

求人票で会社のある程度の条件はチェックできますが、病院や施設の現場を見てみないと楽な職場なのか判断できません。

転職する際はすぐに面接を受けるのではなく、必ず見学をしてから面接に進みましょう。

 

楽な職場に転職するために見学・面接でチェックするポイントを解説します。

忙しい時間帯(10~11時)に見学へ行く

見学の時間帯は、リハビリのゴールデンタイムである10~11時がおすすめです。仕事がもっとも忙しくなる時間帯なので、この職場は人員が足りているのかを判断できます。

 

職員がバタバタして忙しそうに仕事をしているなら、その職場は楽ではありません。

人員が足りないor仕事量が多い職場の可能性が高いので、避けた方がいいでしょう。

1日に対応する利用者・患者の数(単位数)を聞いてみる

見学・面接では1日の単位数やリハビリを行う人数を聞いてみましょう。

病院では1日18単位が標準なので、それ以上多い職場は避けましょう。法令違反をしている病院は、書類業務をしている上司の分まで単位を取らされる場合があります。(普通にアウトですが…)

 

訪問リハビリなら、1日4~5件であればそれほど重労働ではありません。1日6~7件になると、就業時間中はほぼ休憩なしで訪問していることになるので注意しましょう。

子供の急な体調不良で休めるのか聞いてみる

小さな子供がいるなら、子供の体調不良で休めるのか聞いてみましょう。急な欠勤に対して抵抗のない会社なら「大丈夫ですよ!」と一点の曇りもなく回答してくれるはず。

 

  • 「どうしてものときは仕方ないですが…」
  • 「奥様(旦那様)は休めませんか?」
  • 「職員が足りているときなら休んでも大丈夫です」

といった具合に急な欠勤に対して微妙な反応をされる場合は、実際に入職して休みと文句を言われるパターンです。

 

急な欠勤に対する「よい・悪い」は、職場の雰囲気が関係します。

「誰でも休まないといけないときってあるよね」という雰囲気なら、休みに関して理解を得られやすいです。しかし「子供を理由に休むなんでセコイ!」という雰囲気の職場は、休みを取りにくいので、楽な職場とは言えません。

 

子供がいるなら、急な欠勤に対して寛容な職場を選びましょう。

非常勤から働いて様子をみるのも有効

「いきなり正社員になって大丈夫だろうか」と思う場合は、まずは非常勤から働いてみる方法も有効です。

給料は少なくなりますが、失敗したときに辞めやすいので、リスクが少ないです。

 

ただし非常勤から正社員に格上げしてくれる職場であることが大前提です。非常勤のまま働きたいなら問題ありませんが、正社員で働きたいなら昇格があるのか面接時に確認しましょう。

理学療法士の楽な職場ランキング

理学療法士が楽だと感じる職場を具体的に紹介します。

自分が実際に働いた経験をもとに、ランキング形式で詳しく解説します!

1位:訪問看護ステーション・訪問リハビリ

訪問看護ステーションや訪問リハビリは、病院を経験してから転職するPT・OT・STが多い職場です。そのため「時間的・肉体的な余裕が欲しい」という雰囲気があるので、楽な職場が多い分野です。

 

基本的に訪問は1人で行動するので、リハビリの内容を職員に見られることはありません。利用者や家族からのクレームがなければ、かなり楽です

病院のように施設の中にずっと過ごす環境ではないので、気分的にも楽です。(雨の日の訪問はいやですが…笑)

 

そんなわけで、楽な職場を求めるなら、訪問系の仕事をおすすめします!

2位:人気のないクリニック・個人病院

人気がなく、規則がゆるいクリニック・個人病院は楽に仕事できます。

物理療法を設定し、患者と気軽な世間話をする程度なので、ベッド移乗やトイレ誘導などの肉体労働がありません。

 

楽に働けるのかどうかは、経営者である医師がどんな人物かが影響します。実際に受診してみて、ゆるいと感じる環境なら応募してみましょう。

3位:デイサービス・デイケア

デイサービス・デイケアは高度な知識・スキルを求められないので楽です。

特にリハビリ職員の少ない施設は、自分の思い通りのリハビリを提供できるので、リハビリ職員同士で揉めることもありません。

私も現在、デイサービスで働いていますが、午前中に機能訓練、午後からは介護スタッフと雑談して過ごしています。かなり楽ですね。

 

ただし、理学療法士が介護業務を兼任するデイサービス・デイケアはやめた方がいいです。トイレ誘導やオムツ交換をしないといけなので、休む暇がありません。

 

また、送迎車での送迎業務に抵抗がある人もやめておいたほうがいいです。自分は車の運転が好きなので大丈夫でしたが、車の運転は事故のリスクが高いので、運転が不安な人は避けましょう。

4位:老人保健施設(老健)

老人保健施設(老健)はリスクの高い利用者が少ないので、気を張らなくても勤務できる職場です。

基本的にリハビリスタッフは2~3名なので、気が合わない人がいなければ楽に仕事ができます。

 

ただし、老健でも理学療法士が介護業務をしない職場を選びましょう。トイレ誘導やオムツ交換といった仕事がある老健は結構大変です。

5位:放課後デイサービス

障害のある児童にリハビリをする放課後デイサービスは、子供が好きなら楽だと感じる分野です。

偏屈な高齢者からハラスメントを受けることがないので、心穏やかな気持ちで仕事ができます。(経験がある理学療法士にはわかるはず…(笑)

 

ただし、高齢者のリハビリの児童のリハビリは必要なスキルに違いがあるので、人によって合う・合わないがあります。

発達とか療育に興味があるなら、放課後デイサービスを検討してくださいね。

楽な職場は飽きる?なぜ働くのか目的をもつことが重要

ここまで理学療法士の楽な職場・条件を紹介しましたが「なぜ楽な職場がいいのだろう」と考えてみることも大切です。

「楽な職場=ヒマで飽きてしまう」可能性もあるので、楽な職場に転職する理由はちゃんともっておきましょう。

 

  • 肉体労働が苦手
  • リスク管理が楽な職場がいい
  • 勉強をしたくない
  • 人間関係にストレスを感じない職場がいい
  • 副業がしたい

上記のような考えがあるのなら「楽な職場」をおすすめします。さまざまな経験を積んで、理学療法士を極めたいという考えではないと思うので、楽な職場を選びましょう。

【まとめ】理学療法士が楽な職場を見つけるポイント

理学療法士が楽だと感じる職場・条件を紹介しました。

給料が同じ水準でも、「仕事が楽な職場」「仕事がきつい職場」があります。どうせ同じ給料なら、楽な職場で働きたいですよね。

 

もし、あなたが今の仕事内容や人間関係が「きついな…」と感じるなら、楽な職場へ変わって、プライベートが充実した無理のない働き方を実現してみましょう。

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