社会人になると人間関係の悩みは尽きません。
作業療法士が働く医療業界は気が強く、自分独自の考えを持っている人が多いためスタッフ同士での衝突も珍しくありません。
また、好き勝手言ってくる患者や家族との人間関係も良好に保たないといけないので、作業療法士は本当に苦労が絶えることはありません。
人間関係を保つにはコツがあります。
この記事では人物別に人間関係の保ち方をまとめているので、ぜひ参考にして明日からの仕事で実践してみてください。
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他人は簡単に変えられない
人間関係の大前提ですが自分の行動は変えることができますが他人は変えることはできません。
気が利かない人を気が利く人間に変えることはできませんし、激しい口調で話す人を丁寧な口調に変えることはできません。
年下や後輩であれば指導することで一時的に行動を変えることはできますが、思考まで変わるかといえば難しいでしょう。
「なんで変わってくれないんだろう」と悩んでもしかたありません。「他人は変わらないもの」と割り切って付き合うようにしましょう。
人間関係のコツは「相手に合わせる」
人間関係のコツは相手に合わせることです。
単純ですが、人間は否定されると反発されやすいし、肯定すれば好意をもたれやすいです。
相手の話を最後まで聞いて同意するだけでも人間関係を良好に保つことができます。
人は「自慢話」をしたいもの。とくに医療関係者は自分の考えを主張したいタイプが多いので、相手のご立派な考えを最後まで聞いて同意してあげましょう。
上司との人間関係の悩みを解決
上司は仕事に対する責任感が強い反面、「自分はこれで合っているのかな」という不安も心のどこかで抱えています。
「あの上司はダメだ」と思うかもしれませんが、重い責任感を背負って仕事をされていることは理解しておきましょう。
上司に対しては考えを否定しないことはもちろんですが、ゴマをすっても良くありません。
上司と自分が両者とも上がっていけるような成果を出せるように心がけましょう。
先輩との人間関係の悩みを解決
役職はついていないが、自分よりも経験年数や歳上の先輩がいると思います。
役職がついていない分、好き勝手なことを発言できるのである意味で上司よりも面倒な存在になるかもしれませんね。
まずは先輩が考えているニーズが何なのか考えてみましょう。
そこがわからないと指導が長くなったり、「あの子はダメだ」というレッテルをはられてしまいます。
ここで重要なのは先輩の考えるニーズが正しい・正しくないに関わらず理解すること。あなたが正しいと思わなくてもその先輩は正しいと思っています。
ニーズを把握した上で、先輩の言うことに同意することで余計な指導を避けることができます。
もちろんあなたが正しくないと思うのなら、同意はしてもあなたの考えを変える必要はありません。あくまでも大人の対応をとれるように行動してみてください。
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部下との人間関係の悩みを解決
自分よりも権力を持っていない部下との人間関係に悩むことがあるはずです。
よくあるパターンは仕事に対して意欲がない部下との関わり方。学生気分のまま仕事に就いたような部下が仕事をしないと腹が立ちますよね…
指導しても変わらないのであれば無理をしないことが大切。なんでわかってくれないんだろう…と悩んでも仕方ありません。
指導をしても部下の行動や思考が変わらない場合は上司と情報共有しましょう。相談してくれたことで上司への評価も上がるし、セラピスト全体でその部下を指導する環境をつくることができます。
異性(男・女)との人間関係の悩みを解決
異性との人間関係は男性への対応と女性への対応が違います。
男性に指導する場合は具体的な解決法を断定的に提示しないようにしましょう。
男性は「なんでこうなったのか」「こうしたら、ああなる」といった具合に自ら別の解決策を考えてアドバイスをしても鵜呑みにしないことが特徴です。
男性が自ら考えてくれるようにヒントを与えて正しい筋道へ導くことが有効です。
また、男性は結果主義です。その男性の成果を褒めてあげると好意をもたれやすいと思います。
女性は悩みを共有してほしい人が多いです。また、自分の考えに自信がない場合が多いので、そっと背中を押してあげるような共有をしてあげると好意をもたれやすいです。
異性間でのコミュニケーションはいきなりプライベートには突っ込みすぎないことが大前提です。仲良くなりたいのであればプライベートの話をすることは大切ですが、プライベートなことを話したくない人もいます。
プライベートなことを聞くときは相手の反応を見ながら話をしましょう。
理学療法士・言語聴覚士の人間関係の悩みを解決
リハビリ科内で理学療法士と作業療法士との仲が悪いという職場があります。
「理学療法士がやっているリハビリは意味ないでしょ」といった技術・知識に関する違いが仲が悪くなってしまう原因です。
職種が違っても相手の立場を考えて発言・行動することが大切にはなりますが、人単位ではなく職種単位で仲が悪いのなら修復はかなり難しいです。
あなたにできることは自分1人に矛先が向けられないように気をつけること。どちらの言い分も聞いて、どっちつかずな関係をキープするように行動しましょう。
医師との人間関係の悩みを解決
作業療法士は医師の指示の元、リハビリを行います。
医師から指示をもらっている以上、そこに上下関係ができることは仕方ありません。医師に対しては意見を言うのではなく相談する・教えてもらうといった低姿勢でコミュニケーションをとることは基本です。
病院では医師がリハビリ科以上に権力をもっています。医師から気に入られることができれば仕事がしやすくなることは間違いないでしょう。
医師から気に入られる行動をとることが病院で仕事をしていく大切なポイントです。
看護師との人間関係の悩みを解決
看護師は病院の中でも中心的な役割を担っています。看護師との人間関係が仕事の働きやすやに直結することは間違いありません。
看護師は気が強い人が多いので、相手に同意することはコミュニケーションの基本。
看護師は作業療法士に対して「たいして仕事していないのに高給でいいね」と思っている方が多いです。
あなたができる範囲で構わないので、看護師の仕事を手伝ってあげましょう。処置を手伝うことはできませんが、ベッドメイクや重いものを運んだりはできますよね。
仕事を一緒にするとコミュニケーションもとりやすくなります。気が強そうで近寄りにくかった看護師でも話してみると意外に良い人だったということもよくあります。
苦手な看護師でもあなたから「この荷物持ちましょうか?」などと話しかけてみましょう。
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ケアマネジャーとの人間関係の悩みを解決
介護分野では作業療法士でもケアマネジャーと関わることがあります。毎日顔を合わせるこことはないので、関係性が構築しにくい相手ではあります。
ケママネジャーの中には口調がきつい人もいるため、イラッとしてしまう場面もあるでしょう。
ケアマネジャーとは日常的に関わることはないのでそんなに仲良くなる必要はありませんがあの作業療法士は仕事はできるというイメージはもってもらうように行動しましょう。
日常的に関わらないこそ連絡と報告は蜜にすることは大切です。特に転倒や体調の変化など悪い報告はすぐに報告してください。
患者・利用者との人間関係の悩みを解決
臨床経験が少ない作業療法士は家族や利用者との人間関係で悩むことも多いです。
患者は病気や怪我で心の余裕がないこともあり、関わる頻度の高いセラピストに冷たく当たる患者もいます。
ここで大切なのは患者の気持ちも含めてリハビリと考えることです。
患者に感情移入してしまうとあなたが悩んだり、正しいリハビリができなくなります。
- なぜ私に冷たく接するのか
- なぜリハビリをしてくれないのか
- なぜ悲しいのか
- 何にこだわっているのか
これらを専門家として評価して対応しましょう。
家族・キーパーソンとの人間関係の悩みを解決
言うことを聞かない家族やキーパーソンの対応も難しいですよね。
あなたが説明をしても理解が得られない場合は上司や先輩、多職種に相談してチームで対応することが基本です。
あなただけが言うことを聞かない家族と対応する必要はありません。チームとして結論を出し、「できないものはできない」とはっきりと提示することが大切です。
上司が話に入ってくると急におとなしくなる家族もいます。自分だけで対応する必要はないということは意識しておきましょう。
【まとめ】人間関係に悩むなら環境を変えてみる
作業療法士の人間関係について解説しましたが、最初に述べたように自分が変わっても他人は変わりません。
あなたの思考や行動が変わることで関わり方は変わるかもしれませんが、嫌味を言ってくる相手はやっぱり嫌味を言ってきます。
関わり方が変わっても人間関係にストレスを感じるなら、職場を変えることで働きやすくなることは間違いありません。
私は人間関係が嫌になって2回転職をしました。今はどの職種も関係の良い職場に就職ができたのでストレスはありません。
ぶっちゃけ、はじめて就職した病院に比べて給料は下がってしまいましたが「仕事に行きたくない」というストレスを抱えながら仕事に行くよりはよっぽど今の方が楽です。
私は転職サイトを利用して、退職者が少ない求人案件を紹介してもらいました。転職サイトの担当者はハローワークよりの求人案件の内情を知っていることが多く、その地域内での最適な求人を紹介してくれます。
ハローワークやネットの情報にはないクローズ案件も多く紹介してくれます。「定年までは今の職場に居ないだろうな」と考えているなら早めに情報を入手するように行動しましょう。
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