一般企業と同様に作業療法士も病院や施設に就職すると3~6ヶ月程度の試用期間があります。
試用期間という言葉から「いつでも辞めていい!」と思われるかもしれませんが、試用期間中でも退職予定日の2週間以内に申し出をすることが労働基準法で定められています。
試用期間だからといって好き勝手に退職をしていいわけではありません。この記事では試用期間中トラブルなく退職する方法を紹介していきます。
試用期間ってなに?
試用期間とは新しく入社した人材が社員として適しているのかを判断するために設けられている期間です。
試用期間の長さについては労働基準法で明確な規定はなく、入社後3~6ヶ月程度が一般的となっています。
試用期間といっても会社側は正当な理由がない限りは、一方的に雇用者を解雇することができません。
正当な理由とは欠勤や遅刻が多かったり、履歴書の経歴詐称が発覚した場合など。普通に勤務すれば突然解雇されることはありません。ただし、試用期間の開始から14日以内であれば会社側から一方的に解雇できる特例も認められています。
もちろん、雇われている側にとっても試用期間だからといって、いつでも退職できるわけではありません。
労働基準法では退職の2週間前に退職を申し出ることが定められています。さらに、会社の規定で「退職時は1ヶ月前までに所属長に申し出ること」といった規定があるのであれば従う必要があります。
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作業療法士が試用期間で退職するときの注意点
まず、即日退職やきちんとした面談もなく退職をすることはNG。
退職の意思と理由を説明して本人と会社側が合意した上での退職を目指しましょう。
作業療法士はとても狭い業界なので「○○という作業療法士がたった1ヶ月で辞めた」という情報やウワサは県内の病院や施設に知れわたる可能性があります。
入社して数ヶ月で辞める時点で印象は良くないのですが、転職しても作業療法士として働くなら円満退社できるように注意してください。
退職までの手順・理由
退職を決意したら上司に「相談がありますので少しお時間を頂いてもよろしいですか」と話して面談の場を用意してもらいましょう。
試用期間中に辞めるということは人間関係に問題があったり、仕事がきつかったりと明日からでも仕事に行きたくないはずです。
ダラダラと退職を先送りにしても時間がもったいないだけ。決意をしたのならなるべく早く退職の申し出をして次の仕事に切り替えましょう。
退職の理由については本音を話しても大丈夫です。上司に言いにくい理由であれば、もっともらしい理由を説明すればOKです。
退職の理由① 面接の説明とイメージが違った
退職理由の具体例
「自分の中でいろいろとと考えましたが、〇週間後に退職させて頂きたいと思っています。面接ではリハビリの仕事内容について自分なりにイメージしていたものがあったのですが、その自分のイメージと実際の仕事が異なっていて、このまま続けていても自分には合わないと感じました。入社して数ヶ月という立場で申し訳ないのですが、退職するならば早めに決断したほうがいいと思い、お伝えさせて頂きました。」
入社前のイメージと実際の仕事が違っていたという理由は納得してもらいやすい理由です。
「入社前はどんな仕事だと想像していたの?どんな仕事がしたいの?」という質問がくる可能性が高いので説明できるように準備しておきましょう。
退職の理由② 疲労や体調不良
退職理由の具体例
「実は、今月末で退職させていただきたく思っています。入社前してから身体の疲れが抜けず、食事も摂れない日が続いてます。こんな激務とは想像していなかったので、今後続けていくことは難しいと思います。スタッフの皆様には本当に良く接して頂いて嬉しかったのですが、皆様に迷惑を掛けることになりますので退職させていただきたいと思い、本日お伝えさせていただきました。」
疲労や体調不良は退職理由の鉄板ネタです。体調を理由にすれば引き止められる可能性も低く、突然の退職でも印象が悪くなりません。
ただし、勤務中にすごく元気だったのに、面接でいきなり体調不良を装ってもウソだと思われます。勤務中はおとなしく過ごすように意識してください。
退職後の職場探しも行う
新しい会社に入職して「ずっと働ける会社ではないな…」「このまま働いても身体がもたない」と感じたらすぐに次の転職先の情報を入手しておきましょう。
たまたま良いタイミングで新着の求人情報がでていることもあります。
職場の雰囲気やスタッフ、仕事内容は実際に仕事を始めてみないと事前説明だけではわかりません。仕事を始めて1ヶ月もすれば雰囲気はおおよそ感じ取れます。
試用期間であっても自分には合わないと感じたらすぐ次の行動を考えることが最善の選択だと思います。
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